ぱすぽ、チャオベラ、ベビレ、アイルネ、チキパ、GEM、ベボガ、そしてバニビ
2018年はアイドルグループの相次ぐ解散が発表されており、なんとなく界隈はザワついていますね。
解散事情はそれぞれだとは思いますが、これだけ長い間活動してきたのだから十分頑張ったよというグループもあれば、まだまだいけるのにもったいないと感じるグループもあります。
アイドル戦国時代をけん引してきたグループが次々と解散していくため、アイドルの時代は終わったという見方もあります。
一方で、PerfumeやNegiccoなど粘り強く活動を続けているグループもあり、モーニング娘やAKB48のようにメンバーを入れ替えながらも、グループ自体は続いているところもあり、活動が続く続かないの違いは何かということも話題になっています。
そこで、アイドルグループは通常どの程度の期間活動するものなのか
あるいは、どういったグループの息が長いのか
などを調べてみたく、各グループの活動年数を調べてみました。
調査対象は膨大になるため、以下の基準を設けて調べました
・TIF(Tokyo Idol Festival)のメインステージ(HOT STAGE)に単独で出演したことのあるグループ
メインステージに初登場した年度毎にまとめました。
こんな感じになりました。
注意したいのは「活動年数」は単純に、結成年と終期年の引き算で算出しているため、プラスマイナス1年の誤差はでてしまっていること
2000年1月結成、2001年12月解散 → 実質2年の活動だが、表では活動年数1年と表示される
2000年12月結成、2002年1月解散 → 実質1年の活動だが、表では活動年数2年と表示される
この表を全てがっちゃんこし、活動年数でソートをかけたのがこちら↓
う~ん、何か見えてきたでしょうか
調べる前は、「やっぱり10年が区切りなんだろうなあ」と思ってたのですが必ずしもそうではないよう。
最近のアイドルグループは、モー娘、AKB48、さくら学院のように、メンバー入れ替えが前提にあって成り立っているグループも多く、このようなグループでは、「メンバーが成人したから」「メンバーが継続意欲を失ったから」などといった、メンバーが原因での解散ということが起こりにくい。
メンバー入れ替えを前提として成り立っているグループと、そうでないグループとの比較は同じ土俵にあるとは言えないため、便宜上、初期メンバーが全て脱退(卒業)してしまったグループについては、その時点で「終期」を迎えたとして整理し直すと以下のようになる。
10年の壁が少し整理されたでしょうか。SKE48はオリジナルメンバーが22名中1名しか残っていない状況なので、10年の壁をいま越えつつあるのは、実質的にももクロだけということになります。
なんとなく見えてくるのが
「3年」「5年」「10年」という区切り
「3年」
「3年は頑張って活動しよう」というのはどのグループも共通なようで、企画もののグループは3年を目途に解散が視野に入ってくるようだ。
「5年」
5年が一区切りなんでしょうね。表の「活動年数」はプラスマイナス1年を考慮して見る必要がありますが、ここの壁を越えられずに解散するグループが多いことが見てとれます。逆に5年の壁を乗り越えたグループはかなりの確率で10年目へ向かって活動を継続していっているのが見てとれます。
5年~10年の間に活動を終えるグループは、共通した一般論的な理由を見出すのは難しく、どちらかというとグループ個々の特殊事情によるものが多そうです。
「10年」
やはり10年の区切りは大きそうです。
どんな仕事であれ、10年頑張れば大したものですが、多くのアイドルグループは10代で活動を始めるわけで、10年がたち、20代半ば~30歳前後となったメンバーや相棒を見て、思うところがでてくるのでしょうね。今後の身の振り方を皆が真剣に考える機会になるのではないでしょうか。
なお、参考までに過去のメジャーアイドルやTIFにでてない(メインステージに立ってない)メジャーグループを思いつくまま適当に拾ってみました。
こうして見てみると、過去に10年以上活動したメジャーグループは稀であり、現在のアイドルグループの活動期間は伸びてきていることがわかります。2018年に解散した(解散する)グループの幾つかは10年近く頑張ってきたので、アイドル史に残る活躍をしてきたと言えるかもしれません。
で、トータルで見て、10年の壁を越えての長期活動が目立つのが
MAX 23年
Perfume 18年
Negicco 15年
まなみのりさ 14年
9nine 13年
この5グループは、所属芸能事務所の大小、CD売上規模、東京拠点か地方拠点か、メンバーの入れ替えがあったかなかったかなど、見れば見るほど特徴が違っており、共通項が少ないんですよね。
敢えて共通項を見出すとしたら以下のような感じでしょうか。
・MAX,Perfume、Negicco、まなみのりさに共通するのは、アクターズスクール(ダンスや歌のスクール)出身であること。
MAX・・・沖縄アクターズスクール
Perfume、まなみのりさ・・・アクターズスクール広島
Negicco・・・SHOW!パフォーミングスクール(新潟)
メンバーが小中学生のときに結成されたグループがほとんどで、幼少期から活動しているため活動年数が長いということもあるが、やはり、プロになる前から切磋琢磨してきたメンバー間の絆というものは大きいのではと感じさせます。
また、スクール出身と不可分の関係ですが、メンバー全員が地方出身であり、同郷であるという点も見逃せません。
メンバーの人数についてもいずれのグループも3~4名で推移しており、少人数グループという共通点がある。
MAXが素晴らしいのが、一部メンバーの長期離脱や結婚、出産を経ても、活動を続けていること。他の3組もそのような活動が続いていくかもしれません。
・異質なのが9nine。ここは東京の芸能事務所主導でつくられたグループであり、メンバーが9人という大所帯で発足している(現在オリジナルメンバーのうち2名が活動継続中)。しかしどちらかというと、この形態が現在のアイドルシーンでは主流であり、スクールからのユニットという特殊な上記4グループと異なり、多くのアイドルグループと同様の成り立ちなので、9nineが今後どのような道を歩むのかは要注目といったところでしょうか。
アイドルグループが長く続けられるコツのようなものは残念ながら共通項を掘り当てるのが難しいですが、この5グループの頑張りに何かを見いだせたらいいなあと思う次第です。
さて、あのグループは10年の壁を越えてくるのでしょうか。