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メイトさんに聞いてみた

平成を振り返る極めて私的なアイドルソング10選

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 平成のアイドルシーンを振り返ると、後半期はアイドル戦国時代などと呼ばれましたが、アイドル戦国時代の楽曲的な特徴として、レコード会社やテレビ、大手芸能事務所などの枠組みに捉われない無数のアイドルが誕生し、そのため楽曲提供者も冒険的な楽曲制作が可能となったことがよく指摘されています。
 初音ミクに代表されるDTMが登場した際、それまで楽曲発表機会のなかったアマチュアからセミプロまでが次々とオリジナル曲を発表できるようになり、初音ミクをきっかけとしてプロへと羽ばたいていった人も次々と誕生しました。
 アイドル界においても、これまでバンド活動やソロ活動をしていたようなミュージシャンが自らアイドルをプロデュースしたり、楽曲提供者自身がアイドルの運営にのりだすというような現象が起こり、自分のバンドでは思い切って取り組めないような冒険的な挑戦をアイドルでやってみるような人も現れ、野心的な楽曲が多くプロデュースされました。
 そんなことで幾多もの素晴らしい楽曲が誕生したアイドル戦国時代でしたが、時代は令和となり、いずれ昔のこととして語られることになるでしょう。

 そんな時代にこんないい曲があったんだぞということで、アイドル戦国時代(特に末期)を代表する曲を10曲選定してみよう!と意気込んだものの、先鋭的な音楽は真に音楽的センスをもつ人にしかわからず私のような者には高尚すぎること、音楽の常としてCD音源とライブで実際に聞く印象は全く異なることが多いことから、客観的な選定は早々に断念。
 完全に自分の趣味に限った10曲を選んでみました。
 趣味がべたなロックなのでロック系の曲ばかりという偏った選定の上、実際にライブで聞いたことのある曲からのみです(笑)。
(おそらくサイケデリックとかEDM、現代音楽、POPS、ファンク、R&B、HIPHOP、ラップなどのジャンルで様々な名曲が生まれていることかと思いますがそのあたりはそれぞれの専門家にお任せしたいと思います)

 極めて私的な10選ですがどうぞ! 

 

第10位
ヤなことそっとミュート 「ホロスコープ」

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ヤなことそっとミュート
日本のアイドル・グループ。愛称は“ヤナミュー”。“ヤなことだらけの日常をそっとミュートしても何も解決しないんだけど、とりあえずロックサウンドに切ないメロディーを乗せて歌ってみる事にする”をコンセプトに、2016年より活動をスタート。メンバーはなでしこ、間宮まに、南一花、レナの4名。2017年3月に初のツアーを開催し、翌4月に1stアルバム『BUBBLE』を発表。2018年に2ndアルバム『MIRRORS』をリリース。
 引用:https://tower.jp/artist/2538178/ 

 グランジやオルタナと呼ばれるロックサウンドにメロディを融合させ爆音で繰り広げられるヤナミューのライブはオルタナ好きならハマること必至。そこにコンテンポラリーダンスの要素をふんだんに用いた振付が加わり叙情的な光景が繰り広げられる様は見る者を引きつける。ライブで聴くべきグループ。耳栓必須です(笑)

 

 

9位
ラストアイドル「バンドワゴン」

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ラストアイドル
日本のアイドル・グループ。2017年8月より放送開始されたTVオーディション番組『ラストアイドル』内で勝ち抜いたメンバーによって結成。秋元康が総合プロデュースを行なう。メンバーは阿部菜々実、吉崎綾、大石夏摘、安田愛里、長月翠、鈴木遥夏、古賀哉子の7名。2017年12月に1stシングル「バンドワゴン」でデビューを果たす。2018年2月にはZepp Tokyoにて初のワンマンライヴを開催。Good Tears、シュークリームロケッツ、Someday Somewhere、Love Cocchiとともにラストアイドルファミリーを形成。
 引用:https://tower.jp/artist/2635429/ 

 アイドル戦国時代に終止符を打つべくテレビ朝日が送り出したアイドルユニット。ラストアイドルが画期的だったのは他グループとの兼任を可能としたことで、芸能事務所所属の女優やモデルの他、多くの地下アイドルやローカルアイドルがこぞってオーディションに参加したこと。その甲斐あり多くの優秀なタレントが集まった。しかしながらラストアイドル7人からは早々に2人が卒業。ラストアイドルというユニットもなくなってしまい現在はどういうグループなのかはさっぱりわからない状況になってしまったのがもったいない。とはいえ、デビュー曲となったこの曲は非常に力を入れたものとなっておりアイドルソングの王道と言える出来となっている。

 

 

8位
amiinA「Canvas」

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amiinA(あみいな)
日本の女性アイドル・ユニット。2012年に結成。当初は読者モデルとして活動するamiとmiinaによる“あみいな”として始動。その後“amiina”へと表記を変更。メンバーチェンジを経て、2016年5月よりamiとmiyuによる新体制へ移行し、表記を“amiinA”と改め再始動。さまざまな音楽性をもった楽曲群とパフォーマンスを特色とし、主催イベント〈WonderTraveller!!!〉ではバンドと共演するなどジャンルを超えた活動を展開。同年10月に初のアルバム『Avalon』を発表。受験に伴う活動休止を経て、2017年6月に初ミニ・アルバム『Valkyrie』をリリース。
 引用: https://tower.jp/artist/2186617/amiinA 

 amiinAは対バンイベントに出演することが多いが、amiinAが登場するとボーカル2人が清らかに真っ直ぐ歌う声とともに重低音サウンドが鳴り響き、場の空気がすっとかわっていく。(amiinAの曲は音源だけだと叙情的でライトなイメージですが、ライブハウスなどでは重低音をドンっドンっと響かせるスピーカーが使われ、他のアイドルでは使われていなかったスピーカーから突然音が鳴り始めたりして空気が一変します)。1曲の中で、静から動へ、可憐から激情へと変化させていく曲が多いが、その代表的な曲がCanvas。高まること間違いなし(笑)

 

 

7位
ZOC「family name」

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ZOC(ぞっく)
日本のアイドル・ユニット。ユニット名はウォー・シミュレーションゲームやシミュレーションRPGで用いられるゲーム用語で“支配領域”の概念を意味する“Zone of Control”に由来し、“孤独を孤立させない”“孤立しない崇高な孤独が共生する場所”と定義。“超歌手”を自称するシンガー・ソングライターの大森靖子のほか〈ミスiD〉出身者を中心に、2018年に結成。同年10月から、大森、藍染カレン、戦慄かなの、香椎かてぃ、西井万理那、兎凪さやかの6名体制へ移行。2019年4月に1stシングル「family name」をリリース。
 引用:https://tower.jp/artist/2739952/

 ミスiD出身者に元生ハムと焼きうどんの西井万理那を加え大森靖子が全面プロデュースしたユニットで、平成最後の日にシングルをリリース。女性がプロデュースし女性の内面を重視した方向性で女性ファンが多い。今までアイドルなどには興味すらなかった新規ファンをライブに足を運ばせるまでの存在となっている。曲もそのような女性的な内面を描いたものが多いようだが、デビュー曲となった「family name」はサウンド的にはアイドル王道路線を踏襲しており従来のアイドルファンにも受け入れられやすい出来となっている。

 

 

6位
Task have Fun 「3WD」

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Task have Fun (たすくはぶふぁん)
日本のアイドル・ユニット。“人生は課題(Task)だらけ、だったらそんなTaskを楽しみながらクリアしちゃおう!”をコンセプトに、熊澤風花、白岡今日花、里仲菜月の3名で結成。2016年5月に正式始動を果たし、「TASK」でシングル・デビュー。2017年には夏の大型アイドルフェスへ多数出演し、ワンマンライヴも成功させる。また、4thシングル「3WD」がアイドル楽曲大賞インディーズアイドル部門1位を受賞して話題に。2018年6月に全国流通盤「「キメ」はRock You!」をリリース。
  引用:https://tower.jp/artist/2674088/Task-have-Fun 

 グループ規模としてはまだまだマイナーだった時代に、アイドル楽曲大賞インディーズ部門で1位となった3WDはライブで盛り上がること必至の曲。とにかく振付がおもしろい(振付師のかたは振りを何も考えずに振り入れ現場に来たらしいが^^;)。かわいらしいアイドルがビートを効かせた曲にのってへんてこな振りを踊るなんじゃこりゃ感。いやあ、最高ですね。ただしTask have Funは衣装にとても力を入れていたりする王道アイドル路線グループなので、激しいサウンドやなんじゃこりゃ感だけを期待してライブに行くと肩すかしを食らうので要注意です(笑)

 

 

5位
BiSH「BiSH-星が瞬く夜に-」

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BiSH(びっしゅ)
楽器を持たないアイドル・パンク・バンド。名前は“Brand-new idol SHiT”の略で“新生クソアイドル”の意。メンバーはアイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dの6名。2015年3月に結成し、翌年のシングル「DEADMAN」でメジャーへ進出。ワンマンツアーも盛況を収める。同年のメジャー1stアルバム『KiLLER BiSH』に続き、翌2017年に2ndアルバム『THE GUERRiLLA BiSH』を発表。2018年3月に3rdシングル「PAiNT it BLACK」をリリース。
 引用:https://tower.jp/artist/2397987/BiSH 

 BiSを生み出した渡辺淳之介が事務所独立後につくりあげたグループでサウンドプロデュースは松隈ケンタが担当。パンクロックやメタル要素も組み合わせた激しいサウンドでロック好きのアイドルファンの間でも話題となったが、メジャー進出以降は音数を増やしピアノやバイオリン音を多用。ギター音を抑えてJ-POP路線に転換し多くのファンを獲得することに成功した。楽器を持たないアイドル・パンク・バンドと名乗っていた頃の面影は微かに残す程度となったが、「BiSH-星が瞬く夜に-」はロック系地下アイドルがカバーしやすい名曲として歌い継がれている。

 

 

4位
BELLRING少女ハート「Asthma」

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BELLRING少女ハート(べるりんしょうじょはーと)
日本のインディペンデント・アイドル・ユニット。通称は“ベルハー”。2012年4月に活動開始。漆黒のセーラー服と異形の羽を身にまとった独特なヴィジュアルと60年代サイケデリック・ロックからグランジ、ポスト・ロック、エレクトロニカまで幅広い音楽性、自由奔放なキャラクターによる“ゆるさ”を持ちながらも激しいパフォーマンスが特色。メンバーチェンジを重ねながら多くのファンを獲得するも、2016年末をもって活動休止。
 引用:https://tower.jp/artist/2131577/ 

 BELLRING少女ハートはサイケデリックなサウンドが多く僕のような音楽趣味が低俗なものにとってはちょっとわかりにくいグループなのですが、Asthma(アスマ)はベルハーファン以外も盛り上がれるアンセム的な曲となっています。プロデューサーの田中紘治氏が「品のある声質」を持つメンバーを集めたというだけに、地声でのユニゾンでも聞きやすい曲となっている。ベルハーが解散した後は後継グループのThere There There(通称ゼアゼア)が歌い継いでいたが、ゼアゼアも2019年2月に解散。今後この名曲を誰か歌い継いでいくのかたいへん気になるところ。

 

 

3位
絶叫する60度「三年days」

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絶叫する60度(ぜっきょうするろくじゅうど)
愛知県岡崎市出身のロック・ユニット。魁、もんてろのツインヴォーカル・アイドルユニットとして、2014年8月に結成。覆面と黒いソリッドなコスチュームをまとった姿が特色で、愛知ほか東京、大阪などで年間200本超のライヴ活動を行なう。その後、謎の覆面パンク・カヴァー・バンド、6% is MINEとのロック・バンド・スタイルで活動を展開。3ヵ月47都道府県ツアー、30日間連続同箱2マンライヴなどの話題性の高いライヴで注目される。シングル3枚、ミニ・アルバム2枚を発表後、2019年3月に1stアルバム『絶』をリリース。
 引用:https://tower.jp/artist/2463852 

 絶叫する60度は活動当初はボーカロイド曲を歌ったりアイドル的な楽しい曲を歌ったりもしていたが、じょじょにロック路線へと転換。パンクロックあり、重低音サウンドありだが、メロコアと呼ばれるジャンルのハードな曲が多くなっている。その代表的な曲が「三年days」。現在はバンド帯同のライブがほとんどであり車中泊しながら全国各地を回り年間200~300のライブを行う。絶叫が異常とも言えるのは東京→愛知→新潟→群馬→東京→香川→宮城というような地域の連続性を無視した移動を連日行うこと。体力的な負担は計り知れないものがありとにかく声は大事にして欲しい。

 

 

2位
おやすみホログラム「note」(15version)

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おやすみホログラム
日本の女性アイドル・ユニット。通称は“おやホロ”。メンバーは望月かなみ、八月ちゃん。2014年5月に始動。多岐にわたるカルチャーに通じ、クラブやハードコアなライヴハウスへの出演など、ジャンルをまたいで精力的な活動を展開。また、“おやすみホログラムバンド”として、ハシダカズマ(箱庭の室内楽)や小林樹音(ex.TAMTAM)らを迎えた編成でも活動。2015年にHave a Nice Day!とコラボ・シングル「エメラルド」を発表。2015年のセルフ・タイトル・アルバムを経て、2016年には『2』『スリー』と2枚のアルバムをリリース。
 引用:https://tower.jp/artist/2402736/ 

 おやすみホログラムはシンガーソングライターの小川晃一が手掛けるグループ。ほとんどの曲に振付はなくバンドセットのときはほぼバンドの佇まい。曲はオルタナティブロックとしか呼びようのないジャンルかと思うが、おやホロの曲は小川晃一の実験場なのかな?と思うほど多様なチャレンジをしており振り幅が大きい。お勧め曲は「note」の15version。「note」の元曲は、おそらくギター以外は打ち込みで作られており、シンセ音・電子音を用いたつくりとなっていたが、ギターベースドラムのみの生音で録られた15versionが後にリリースされた。YOUTUBEには適当な動画がないことから上には15versionのSpotifyリンクを、下にはオリジナルバージョンの動画を貼ってます。

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1位
BABYMETAL「イジメ、ダメ、ゼッタイ」

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BABYMETAL(べびーめたる)
日本のガールズ・メタル・ユニット。メンバーはSU-METAL、MOAMETALの2名。決めポーズは影絵のキツネを模した“フォックスサイン”。2010年に結成し、2013年にシングル「イジメ、ダメ、ゼッタイ」でメジャー・デビュー。以来、女性アーティスト史上最年少記録となる日本武道館ワンマンライヴ2デイズやワールドツアー、2ndアルバム『METAL RESISTANCE』の全米トップ40ランクイン、英・ウェンブリーアリーナでの日本人初のワンマンライヴ開催など国内外で話題を席巻。メタリカほかトップスターのツアーサポートなども行ない、世界的メタル・アクトとして活躍。2018年10月より現2名体制へ移行。
 引用:https://tower.jp/artist/1912912/BABYMETAL

 アイドルとメタルの融合というコンセプトで広まったBABYMETALの代表曲。マネージャーのKOBAMETAL曰く、「これでもし「メタルじゃなくね?」みたいな人がいたら・・・まぁ、そういう人とは縁がないんだなって感じ」とのことで、BABYMETALがメタルサウンドで活動していくことを高らかに宣言するためにつくられた曲。まあそんな裏の話しは置いておいてとにかく好きです。

 

 

 以上、トップ3はアイドルなのか?という議論がつきまとうグループばかりになってしまいましたが、いずれもアイドルシーンから誕生してきたグループということでアイドルソングとしてくくらせていただきました。

 

 

 最後に番外編を

 

番外
革命少女「Journey」

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革命少女(かくめいしょうじょ)
2018年5月に結成されたアクターズスクール広島選抜ユニット。愛踊祭2018でオリジナル曲「Journey」を披露するなどし多くのレコード会社からスカウトの声がかかったとされるが2019年5月に1年で活動を終了。
【メンバー】(左から)
中嶋朝香(なかしま・あさか)2005年5月6日生まれ(32期生)
桑原彩菜(くわはら・あやな)2006年12月12日生まれ(31期生)
清水紗良(しみず・さら)2006年2月12日生まれ(37期生)
戸高美湖(とだか・みこ)2006年8月14日生まれ(35期生)
広本瑠璃(ひろもと・るり)2003年6月18日生まれ(31期生)
 参照:https://about-ash.com/33interview_kakumeishoujo/

 革命少女はテレビ朝日企画のアイドルコンテスト・愛踊祭に向けて結成されたアクターズスクール内のアマチュアユニットだが、歌・ダンス・ルックス三拍子揃ったグループでありとにもかくにも歌がうまい。愛踊祭出演後も活動を継続し、アイドル界に革命を起こすぞ!と一部のファンの間で話題となったがメンバーの1人が大手芸能事務所に引き抜かれたこともあり1年の活動で解散。スクール内ユニットゆえの宿命でもあるが実に惜しい。唯一のオリジナル曲「Journey」はアイドル王道路線の名曲であり是非とも歌い継いでいって欲しいもの。なお、残った4人のメンバーもそれぞれ個性豊かな実力者であり、今後多方面での活躍が期待される。